もう先月の話なんですが、ゴールウィークが終わった後、4泊8日でブラジルのサンパウロとリオデジャネイロを訪ねてきました。ドバイ経由で、アラビア半島、アフリカ大陸の横断は初体験です。
京セラ創業者で最近ではJAL再生を見事に成し遂げた、稲盛和夫氏を塾長とする盛和塾のサンパウロ例会に参加するためです。時期と費用の面でかなり思い切った決断が必要でしたが、結論としては本当に行って良かったです。
まずブラジルの盛和塾塾生の真摯な学びの姿勢、さらに親子が葛藤を乗り越え世代交代(日系一世から二世、または二世から三世へ)が行われている様を見せて頂いたことに大きな感動をいただきました。こういう場面でトロフィをお渡しできれば最高だなぁ、なんて思いました。日本人移民の歴史にも触れる機会があり、その品位と誰にも負けない努力に、日本人として誇らしく感じます。
次にBRICsと呼ばれている成長新興国の一角を占めるブラジルの発展を肌で感じられました。資源の豊かさ、国土の広さ、そのポテンシャルは計り知れないものがあります。鉄鉱石も石油も無尽蔵と言って良いほどあります。
食材の豊かさにも驚かされました。野菜や果物も新鮮で美味しく、肉は魚より安く、チーズなど乳製品の種類も豊富です。食べるものには困りません。
一方、物価はそれほど安くありません。例えばガソリンは産油国なのに日本とほぼ同じ価格です。全体的に税金が高いようです。車もカローラクラスが400万円超える価格です。レストランもしかり。しかし、給与だけは水準が低く、人々はどうやって生活しているのだろうと疑問が湧きました。その分、貧富の差はかなり大きいようです。高速道路などのインフラ整備もまだまだこれからのようです。また、サッカーワールドカップやオリンピックの準備が始まっていますが、建設現場では労働者一人に監督者が二人いるとの揶揄の通り、実際スタジアム建設現場で一生懸命働いているのは三分の一ほどでした。豊かな国であるのに先進国まで上り詰められないジレンマがあるようですが、日本人の尺度で測るのは間違っているとも思いました。
リオデジャネイロの夜空は美しく、南十字星を初めて観察できました。
記事のタイトル、つい地球の裏側と書いてしまいましたが、ブラジルから見ればこちらが裏、実際地球に表も裏もないこと、実感できた旅でもありました。ブラジルの皆さんへ敬意を込めて書き加えておきます。