【久しぶりのブログ更新です。一度付いたさぼりグセ、なかなか乗り越えられませんでした。情けない限りです】
さて、盛和塾関連の日中経営者交流会に参加するため、先日中国の杭州を尋ねる機会がありました。日本から二百数十名、中国側は2,000名を超える経営者が集いました。最近の中国政府の横暴ぶりから、すっかり「嫌中」に傾きかけていたのですが、やはり中国にも素晴らしいところはたくさんある事を自ら体感でき、民間レベルでの交流の大切さを実感しました。
杭州は古くから観光地・避暑地として栄えた場所で、西湖に面し、とても美しいところです。まずびっくりしたのは街にゴミが落ちていないことで、他の中国の都市とは全く違う様相でした。また湖の水質も厳しく監視されており、浮かぶ船の動力は全て電気バッテリー駆動か人力です。排水そのままの流入ももちろんありません。周辺の建物も古いものがよく残され、風景にマッチしています。
生活している人々は明るく、活力に満ちていました。上海などではよく見かける物乞いも一切ありません。中国国内からの観光客も多く、皆さん様々に楽しんでいました。
3年前ほどに同じような交流会に参加した時は、中国側経営者の多くは不動産関連で、正にバブルの絶頂時の勢いだったと思います。経営体験発表でも急成長の歪を盛和塾の経営哲学で補おうとしている感じでした。
今回は農業食品関連、自動車部品関連、私立学校運営など業種は様々で、発表内容も本質的な経営課題、社会問題に取り組んでいるものが中心でした。
例えば、@まるで二宮尊徳のように農村復興を目標に掲げて、食の安全にも留意した天然植物油を生産し、自分の会社だけでなく地域全体を豊かにしようと、私財を投げ打って取り組み利他の心の実践を行っている経営者 A技術と信用で顧客の日本企業からも深く信頼される経営を行っている経営者、B素行の悪い生徒も積極的に受け入れ、高校や専門学校を運営し、日本の江戸時代の陽明学者・中江藤樹から我々が学んだ「知行合一」を実践し、学校の食堂でも支払いや釣り銭を取るのを各生徒に任せ、事故は一切ない環境を作り上げた魂を揺さぶる教師・経営者(女性)
どれもが日本人経営者を凌駕する稲盛経営哲学の実践でした。
盛和塾の経営哲学も、易経、大学、論語、呻吟語など中国の古典から学んでいることが多く、その意味で中国人経営者にも受入れやすいのかもしれません。中国共産党による文化大革命後も、やはり原理原則的な古典の思想は生きているようです。
街の美しさと生活する人々の明るさ、真剣に経営に立ち向かう中国人経営者を通して感じた中国の心、これは実際に行ってみないと体感できないものでした。素晴らしい体験をさせていただきました。 (大気汚染はやはり・・・。)
posted by やさしいドラゴン at 15:34|
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